« トップへ戻る

扶養の壁とは?103万・106万・130万・150万円の違いをやさしく整理

最終更新日: 2026年9月11日

扶養の壁のイメージイラスト

「103万円を超えると損」とよく聞きますが、「税金の壁」と「社会保険の壁」はまったく別のもので、超えたときの影響も違います。しかも2025年〜2026年の税制・社会保険改正で、いくつかのラインが大きく動いています。代表的なラインが今どうなっているか、順番に見ていきます。

【2026年の変更点まとめ】
・所得税がかからない年収ライン(旧・103万円の壁)は、2025年分は160万円、2026年分は178万円に引き上げ
・106万円の壁(月額賃金8.8万円の要件)は2026年10月に撤廃予定(週20時間以上の要件は残る見込み)
・130万円の壁(配偶者の社会保険の扶養)も2026年4月以降、判定基準が変わる見込み
いずれも法改正・施行状況によって内容が変わる可能性があるため、下の各項目と「正確な情報の確認先」もあわせてご確認ください。

この記事は制度の考え方を一般的に整理したものです。税・社会保険の基準額や要件は改正が続いており、記載の金額はあくまで目安です。実際の金額・判定は、国税庁・日本年金機構(年金事務所)・お住まいの市区町村・勤務先で必ずご確認ください。

そもそも「壁」とは

扶養の範囲で働くときに意識される「壁」は、大きく2種類あります。

住民税の壁(おおむね年収100万円前後)

お住まいの市区町村によって非課税の基準は少し異なりますが、おおむね年収93万〜100万円を超えると住民税がかかり始めます。金額は年間で数千円〜1万円台からと、影響は比較的小さめです。

103万円の壁(所得税・配偶者控除)→ 2026年は178万円に

長年、「所得税がかかり始める年収の目安」「扶養する側が配偶者控除を満額受けられる、働く側の年収上限」として使われてきたラインです。

2025年度(令和7年度)・2026年度(令和8年度)の税制改正で、基礎控除と給与所得控除の最低保障額が段階的に引き上げられ、所得税がかからない年収ラインは次のように変わりました。

つまり、いわゆる「103万円の壁」は実質的になくなり、178万円が新しい目安になっています。ただし、この178万円は本人の所得税がかかるかどうかのラインであり、配偶者控除・社会保険の扶養の基準はまた別なので、下の106万円・130万円・150万円の項目とあわせて確認してください。

また大事なのは、この壁を超えても、超えた分にかかる所得税は数%程度(収入が低いうちは税率5%)であり、働いた分だけ世帯の手取りはプラスになるということです。

106万円の壁(勤務先の社会保険)→ 2026年10月に賃金要件を撤廃予定

これまでは、次の条件をすべて満たす勤務先で働く場合、年収がおおむね106万円(月額賃金8.8万円)以上になると、勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入することになっていました。

2026年10月から、この「月額賃金8.8万円以上」という条件(いわゆる106万円の壁)は撤廃される予定です。ただし「週の所定労働時間が20時間以上」という要件はそのまま残る見込みのため、実質的には「年収がいくらか」より「週20時間以上働くかどうか」がポイントになっていきます。週20時間未満に抑えれば、賃金額にかかわらず引き続き扶養の範囲にとどまれる、という考え方です。何が変わって何が変わらないのか、詳しくは106万の壁 2026年10月撤廃の記事で解説しています。

加入すると保険料(会社と折半)が給与から引かれるため手取りは下がりますが、将来受け取る年金が増える・病気やけがのときの保障が増える、という側面もあります。企業規模要件や施行時期の詳細は、まだ流動的な部分があるため、下記の「正確な情報の確認先」で最新情報をご確認ください。

130万円の壁(配偶者の健康保険の扶養)→ 2026年4月以降、基準変更の見込み

106万円の対象にならない働き方でも、年収が130万円以上になる見込みだと、配偶者(夫または妻)の健康保険の扶養から外れ、自分で国民年金・国民健康保険などに加入することになります。負担額が大きく、いわゆる「働き損」が起きやすいゾーンです。

なお、残業などで一時的に130万円を超えた場合には、扶養にとどまれる配慮措置が設けられています(勤務先の証明が必要です)。2026年4月以降は、実際の年収の実績よりも労働契約上の年収(見込み年収)が130万円を超えるかどうかで判定する方向に見直される見込みです。運用の詳細は配偶者の勤務先の健康保険組合によっても異なるため、あわせてご確認ください。

150万円・201万円の壁(配偶者特別控除)

働く側の年収が150万円までは、扶養する側が配偶者特別控除を満額相当受けられます。150万円を超えると控除額が段階的に減っていき、201万円前後でゼロになります。

つまり、150万円を少し超えたくらいで世帯の手取りが急に大きく減るわけではなく、緩やかに調整される仕組みです。

まとめ:どう考えればいい?

正確な情報の確認先

金額や要件は、年度・お住まいの自治体・勤務先によって異なり、2026年の制度は今後も詳細が更新される可能性があります。次の窓口・サイトで最新の情報をご確認ください。

« 条件を入れて求人を探す